2007/07/02

原爆は仕方ない

 久間防衛大臣の発言でモメとりますが…


 この発言は正しいだろ。
広島・長崎への原爆攻撃は、非人道的で戦争犯罪として非難されて当然のことだが、講和条約によって全て解決済みとなっている。今頃になってアメリカを非難してもまったく時期を逸している。

 原爆攻撃によって大量の犠牲者は出たが、これによって日本が無条件降伏を決断する決め手となったのは間違いない。昭和天皇の終戦の詔勅も、ちゃんと原爆へ言及している。
 もし、原爆が使われなければ日本の降伏はもう少し先になり、米軍の本土上陸作戦が実施され、ソ連の北海道侵攻もあり得た。その場合の犠牲者は原爆の犠牲者を上回っただろう。
 だからと言って、原爆の使用を正当化できるものではないが、「結果的に犠牲者が少なくなった」という米軍の言い訳にも一理あるのは確かだ。

 敗戦国の悲しさで、米軍の非道を訴えることはできなかった。講和条約で全てはチャラという条件を飲まざるを得なかった。この講和で得たものも多いのだ。久間大臣のいうように「仕方なかった」と思って納得する以外にどんな方法があると言うのだろう?

 発言がいまひとつ適切さを欠いたのは事実だとは思うが、彼の言っていることは正しい。